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ヘリコバクター・ピロリ菌は除菌治療ですべて消失するのでしょうか?

非常に鋭いご指摘です。

2000年11月に除菌治療が保険診療で可能となった時点では、胃潰瘍の85%の患者さん、十二指腸潰瘍の90%の患者さんで、菌が消失していました。潰瘍の再発予防に非常に効果があり、潰瘍の患者さんは激減すると言われていました。

しかし、実際はそうならなかったのは、ピロリ菌の中に、抗生物質(特にクラリスロマイシン)に対して耐性をもつものが多数出現するようになり、従来の除菌治療(1次除菌と言います)では、効果のない患者さんを数多くみかけます。そのため、1次除菌で効果の無かった患者さんに対して、抗生物質の内容を一部変えた除菌治療(2次除菌と言います)が保険の適応となりました。

これにより、全体的には、胃潰瘍の患者さんの80%弱、十二指腸潰瘍の患者さんの85%弱で菌が消失しています。現在除菌率を限りなく100%に近づける研究が、鋭意、研究者の間で行われています。