インフルエンザ・各種予防接種
(1)インフルエンザ予防接種
過去には流行性感冒と恐れられたインフルエンザは、海外との行き来が当たり前となった現在の日本では、冬だけの病気ではなくなってまいりました。夏場も、南半球の国々から人の流れで、流入して拡大していきます。
従来の季節性インフルエンザに加えて、2009年に流行した新型インフルエンザも予防接種をすることにより症状の発現を高率に抑えることが実証されています。2011年から従来のA型・B型そして新型の合わさったワクチンが使われています。また、近年は、A型を2株、そしてB型を2株入れた4株構成のインフルエンザワクチンが一般的になりました。高齢の方や免疫力低下のある方、呼吸器系の疾患や基礎疾患をお持ちの方は、予防のためにお受けになることをお勧めいたします。
(2)肺炎球菌ワクチン
市中肺炎の原因菌の中で30%近くを占める肺炎球菌による感染症を予防するワクチンです。この菌は、主に気道の分泌物に含まれ、唾液などを通じて飛沫感染します。日本人の約3~5%の高齢者では鼻や喉の奥に菌が常在しているとされます。これらの菌が何らかのきっかけで進展することで、気管支炎、肺炎、敗血症などの重い合併症を起こすことがあります。23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチンを接種します。1回接種すると5年間は十分に効果が持続します。 呼吸器系の疾患や免疫力の低下などの持病のある方は、お受けになることをお勧めします。詳しくは御相談ください。
(3)麻疹・風疹ワクチン(MRワクチン)
妊娠初期の妊婦が風疹にかかると、先天性風疹症候群により、赤ちゃんに眼や心臓、聴力等の障害を起こす可能性があります。
杉並区では、平成26年7月1日から、先天性風しん症候群対策として、風しん抗体検査と予防接種費用の助成をしています。(詳しくは、杉並区のホームページを御確認ください)
また、厚生労働省では、風しんワクチンの定期接種の機会がなかった昭和37年4月2日~昭和54年4月1日生まれの男性を対象として、風疹の抗体検査と予防接種を原則無料で実施しています。お住まいの市区町村から送られたクーポン券を使って、令和6年度まで、風しん抗体検査と予防接種を原則無料で受けることができます。
(4)子宮頚がん予防ワクチン
子宮頚がんの発症を予防するワクチンです。当院では現在、行っておりません。
(5)その他
破傷風ワクチン、おたふくかぜワクチン、水ぼうそうワクチンなどに関しては、ご希望があれば御相談ください。