駅の階段を上る際に、動悸・息切れを感じる、という患者さんを時々認めます。
この原因はいくつか考えられるのですが、まず、第一に血圧が高い場合です。

高血圧の分類（抜粋）

高血圧ガイドライン（2019）

分類	診察室血圧(mmHg)		家庭血圧(mmHg)
	収縮期血圧	拡張期血圧	収縮期血圧	拡張期血圧
正常血圧	＜120　かつ	＜80	＜115	＜75
収縮期高血圧	140≦　かつ　90＜		135≦　かつ　85＜

もし上記の基準より高いようでしたら、医師に相談していただきたいですし、血圧が高いようでしたら、その治療をすべでしょう。健康診断など行っていない場合は、肺や心臓は、レントゲンや心電図でチェックした方がよいですし、酸素飽和度の測定は大事です。心電図異常がきっかけで「急性冠症候群」がみつかるきっかけになった場合もあります。また、動悸の原因が不整脈であった場合もありました。

 

血圧や心臓が原因ではない場合もあります。しばしば遭遇するのが、貧血がある場合です。鉄欠乏性貧血が主たる貧血の原因ですが、鉄分を補給することによって改善します。

 

貧血の原因は、鉄欠乏性貧血意外に、胃や腸に問題があって貧血になる場合や、血液を造る骨髄に原因がある場合もあります。

いろいろな原因がありますので、ぜひ相談されていただきたいと思います。