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演題5「外科的治療が奏効した食道胃逆流症の5例」

杉並区医師会学術研究発表会(2020年2月8日)
あべ内科消化器科クリニック 安部 幸一

はじめに

食道胃逆流症(GERD)に対する内服薬による治療が定着して久しいが、プロトンポンプ阻害剤(PPI)の長期内服にもかかわらず症状が改善しないケースに時々遭遇する。今回、自験例として、過去12年間に、外科的治療が病態の改善に有効だったケースを5例経験したので検討した。

症例検討

来院時の年齢は36~69歳、BMIの異常高値はなく、内視鏡所見では全例、食道裂孔ヘルニア(滑脱型)を示唆する所見であり、食道胃接合部はLA分類でグレードB~Dと幅広く分布した。

治療

食道裂孔ヘルニアが原因であることを御説明し、専門的医療機関で外科的治療を踏まえ、食道インピーダンス検査、食道内圧測定などを行った上で、噴門形成術が施行された。術後は、PPIの内服も必要なく、QOLが改善した。

結語

PPIの長期内服でも改善しないGERDについては、諸検査とインフォームドコンセントの上で外科的治療も考慮する必要があると考える

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