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演題3「プロトンポンプ阻害薬の長期内服が原因である胃ポリポーシスの3例」

杉並区医師会学術研究発表会(2018年2月10日)
あべ内科消化器科クリニック 安部 幸一

はじめに

臨床の現場で多く使用されているプロトンポンプ阻害薬(以下PPI)は優れた薬ではあるが、そのマイナスの部分の検討はあまりなされていない。今回、長期内服により、胃ポリポーシスを認めた3症例を経験したのでここに報告する。

症例

①69歳女性:逆流性食道炎による胸焼け症状あり8年間にわたり、ランソプラゾール15mgを内服、症状は改善したが、経年的に胃ポリープの増加を認めた。

②61歳男性:もともと大酒家である。胸焼け症状のほかに、心電図で陰性T波があるとのことで抗血小板剤とラベプラゾール10mgを10年以上にわたって内服していた。

③77歳男性:心筋梗塞でPCIを施行。その後、5年以上にわたり、抗血小板剤・抗凝固剤とエソメプラゾール20mgを内服していた。

結語

PPIは酸分泌抑制には非常に優れた薬ではあるが、長期使用による副作用を考えると、状況に応じた減量や休薬など、使い方の十分な検討が必要であると考える

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