メニュー

演題6「健診をきっかけに見つかったヘリコバクターピロリ陰性のMALTリンパ腫の一例」

杉並区医師会学術研究発表会(2021年2月20日)
あべ内科消化器科クリニック 安部 幸一

症例

40歳、女性。2019年11月に企業の健康診断でMDLを行ったところ、胃体部に異常病変の指摘があり、当院に来院された。同年12月に内視鏡検査を行ったところ、胃体中部大弯やや前壁寄りに大きさ約4×4㎝の範囲に拡がる中央部分に浅い陥凹をもち、それに向かう粘膜ヒダが丸く途絶する腫瘍性病変を認め、生検を行った。病理組織は粘膜固有層に異型のある小型のリンパ球が増殖しており、特殊染色にて大部分がB-cellに染色性を示し、上皮性のマーカーで増殖した細胞内にlymphoepithelial lesion を示唆する染色性も存在し、Malignant lymphoma(MALT) と診断した。HPは陰性だった。某大学病院に紹介し、その後も精査を行ったが、最終的に、low grade MALT の診断で、2020年8月からリツキシマブによる治療が開始された。

結語

健診をきっかけにして疾病の早期発見が今後も望まれる

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME